2013年8月29日木曜日

ひねくれ者

 セミは木にとまると大抵頭を上に向ける。例外としてエゾゼミの仲間が頭を下にとまることが知られている。そんな中で、アブラゼミが頭を下にしてとまっているのを見た。
色々なアングルで写真をとったのだが、ピンぼけとかブレているのばかり。この写真だと下向きにとまっているのが分かるだろうか?

トンボだけど

 今日は出張先でずっと写真に撮りたかったチョウトンボを撮影できた。トンボのくせに名前に「蝶」が付いている。
翅の幅が広く町のようにヒラヒラ舞うかららしいのだが、たしかに飛んでいるときはそんな感じ。それよりも光の具合で輝く翅は蝶に匹敵するぐらい美しい。
今日は撮影しようとすると風が吹き、草にとまっているチョウトンボの撮影はやりにくかった。もうシーズンも終盤なのであろうか、翅が傷んでいる。
止まった状態を見ると他のトンボとは翅の止め具合が違っている。前翅は他のトンボのように前の方に斜めにクッと曲げるのだが、後翅は曲げないのだ。面白い習性である。

2013年8月26日月曜日

ハンミョウ

 小学1年の春、家族で遊びに行った場所で始めて見たハンミョウ。それ以来ハンミョウが好きになって現在に至っている。その時にはニワハンミョウも見られたが、ハンミョウの雌だと思っていた。
 ハンミョウの写真も随分とったが、たいてい顔のアップを狙ってしまう。
色も美しいのだが、その獰猛そうな顔、特に大顎がたまらなく魅力的である。
恐らくこの色を見て、「美しい」と感じない人はいないのではないだろうか。
今年は見に行くことはできないかもしれないが、来年は子供に是非この美しさを経験させてあげたい。


2013年8月25日日曜日

展足2

 先日通勤途中でコクワガタを見つけた。仰向けになって既に死んでいたが、せっかくなので拾って帰って来た。こういう場合、死んでまもなくだとそれ程問題はないのだが、時間が経ったものは乾燥から身体が固まってしまっていることが良くある。
 でもちょっとした処置を行うことで、生品と同じように展足することができる。で、処置を行って展足中のものがこれ。
処置の方法はある薬品につけるだけである。どこかのサイトで切手剥が軟化剤になると書いてあり、文房具店を探したところ品は違うものの同等のものを見つけることができた。

成分としては界面活性剤である。この成分が関節等に急速に浸透し、湿潤した状態となり柔らかさが取り戻されるということだろう。水につけるわけではないのでカビもそれ程心配ではないと考えられる。
 30mlで300円ちょっとというのもなかなかいい感じである。
 今回はフィルムケースに切手剥がしを注ぎ、約1時間半コクワガタを漬けておいた。附節や触角まで柔らかくなって問題なく展足できた。

すずなり

 今年もアブラゼミの季節も終盤に来たようである。毎日あれほどたくさん羽化していた幼虫も最近はめっきり見なくなった。
 いつも思うことなのだが、アブラゼミは羽化する場所に対して結構好みがあるのではないだろうか?
こちらから見るとすごく不安定そうな細い枝に抜け殻がたくさん付いていたりすることが多い。この枝の方が安定してそうなのになぁ、と思ってもいなかったりする。
そして集中するところにはこんなふうにゴチャゴチャ付いているのである。そして、太い幹は閑散としていたり…
不思議である。

2013年8月20日火曜日

展足

 標本作りは結構面倒な作業である。本来その種の特徴などを調べやすい形状に整えることが展翅・展足のやり方だと思う。でもそれとは別に綺麗に見せたいという欲もあり、種類によっては脚の伸ばし方などがまちまちになってしまう。
写真は現在展足中のアカアシオオアオカミキリ。中脚と後脚の兼ね合いがどうも難しい。基本的に左右対称は大原則であるがこれもなかなかうまくいかない。

ハチ?

 樹液が出ているきを回るのは楽しい。昼でも夜でも何かしらかの昆虫が来ている。この日もスズメバチの飛来状況を確認しにアキニレの樹液に行ってみた。樹液には相変わらずオオスズメバチ、モンスズメバチなどのスズメバチが来ていたが、変わり者が1匹いた。
ハチのようにみえるのだが、ハチではない。よく見るとアブだということが分かる。ハチモドキハナアブっぽい。ハナアブと着いていながら樹液に来る変わり者である。それにしても全くひねりのないネーミングである。見たそのままという感じだ。
腹の先をクイッと曲げて樹皮の割れ目に挿していた。産卵していたのであろうか?

バリバリ

 夜、雑木林を歩いていたら、地面でアブラゼミが「ジッ!ジッ!」と鳴いていた。何があったのかと鳴き声のしたあたりを探してみると、アブラゼミが地面でヤブキリに捉えられていた。この手のバッタ目が肉食であるのは知っていたが、セミを襲っているのを目の当たりにしたのは初めてだった。
アブラゼミの皮が硬いのであろう。時々「バリバリッ!」と音がしていた。
 最近はセミの死体をよく見るようになって、そろそろセミの季節も終盤か、と感じる。弱ったにしろ、身体の大きさがほぼ同じで力はアブラゼミのほうが強いだろう。どのようにして狩りをしたのだろうか?

2013年8月13日火曜日

キベリタテハ

 今日は山梨のとある山に行ってきた。夏休み家族旅行の一環である。ここの場所は昔からよく行っていて、キベリタテハのポイントもわかっている。到着したのは午前8時半過ぎであった。天気が今一つで曇りがちで気温も低い。都心が毎日40度近い気温になっているのが嘘のように涼しい。
 ポイントに付いくと僅かな時間だが、陽が差した。
すると8月半ばではあったが今年羽化したキベリタテハが出ていた。天気が悪いので数は少なかったが、このほかルリタテハ、シータテハ、エルタテハなどが見られた。しかし、いつもたくさん見ることができるクジャクチョウは1頭もいなかった。どうしたことだろう?
 この他、光り物としてアオクチブトカメムシの羽化やツノアオカメムシも見ることができた。

残念だったのはオニクワガタを見つけたのだが、それが轢死体だったこと。修理不能な状態で泣く泣く捨ててきた。


おまけ
 ウソのペアを間近で見ることができた。夏にウソを見るのは初めてで、しかも5mくらいの至近距離でじっくり見ることができたのはラッキーだった。

2013年8月12日月曜日

奄美の記憶2

 今回の奄美大島行きで印象深かったもののひとつにツマベニチョウがある。
 奄美大島の道路脇にはハイビスカスが植栽されている箇所が多く、そこによくツマベニチョウが飛来している。
こんな感じで植栽されている。ツマベニチョウの他に当然ながらアゲハ類もよく来ている。ツマベニチョウはハイビスカスにとまってほんの数秒花の中に頭を突っ込んで飛んでいってしまう。持っているカメラのピント合わせの精度が悪いので、中々撮影が難しい。
とれてもこんな感じ。これよりアップは難しい。
これはメス。暗い場所だったので翅がブレてしまっている。
 でも、捕まえるのはそれほど難しくはない。飛行中は速度も早く、高いところを飛ぶことが多いので捕まえにくいが、訪花した時には花から離れた瞬間を狙えば比較的捕まえやすい。
このような綺麗な個体がとれた時の喜びは格別である。

2013年8月11日日曜日

痛そう…

 昨日木の下の方にとまっているアブラゼミを見つけた。近寄ってみるとなんか様子がおかしい。胸の模様が違う?よく見てみると、模様ではない。
胸と腹の背板がないのだ!鳥にでもやられたのだろうか?それでもこのアブラゼミは生きている。昆虫の生命力はすごいものだ。1時間くらいしてまた見に行くと、このセミの姿はもうなかった。カラスにでも食べられてしまったのか。

 夕方別の道ではニイニイゼミがキイロスズメバチ(?)にやられていた。こちらは生きながらに肉団子にされていく。
暗い中で撮影したので、ピンぼけになってしまった。何とも痛そうな光景を見た日だった…

2013年8月9日金曜日

緑色の者

 我が家の玄関脇には知らぬ間にムラサキシキブ(コムラサキかも)が生えてきて、立派な株になってしまった。この樹木はやたらと枝が張って、いわゆる「暴れた」状態になりやすい。前の冬に妻が強剪定を行ったが、その反動もあってか、今年もすごい徒長枝が生えてきた。しばらく伸びるに任せていたが、邪魔になってきたので今朝剪定をした。さっぱりした玄関まわりを見ていると、カマキリが一匹いた。
これは捕まえてムラサキシキブにとめ直したものだが、一瞬ウスバカマキリ?と思ってしまった。ウスバカマキリがいることはまずないので、コカマキリの緑型か?と思い直してよく見るとやはりコカマキリ。
鎌のガラが決め手となり、ちょっとガックリ。でも、緑型を見るのは久し振りなので楽しい気分になった。

2013年8月8日木曜日

夜の樹液

 カブトムシか何かいるかな?と21:00過ぎに雑木林に行ってみた。昨日(7日)は東京都はまた梅雨明けの頃と同じように暑く、夜は湿度も高くなった感じだった。
 1本目のコナラの樹液は何もいなかったが、2本目はいろいろいた。
 まず目についたのはガ類。コノハガの1種がまず目についたが、写真を撮ろうとしているうちに飛び去ってしまった。その後はスズメが類。
背中に筋があることから、セスジスズメか?と思ったが翅のガラからするとクルマスズメか?他にもコシロシタバなども来ていた。
そして綺麗なこいつらも来ていた。アカアシオオアオカミキリである。夜行性で、昼間はあまり見られないが夜には樹液に多いらしい。ちなみにこの木では4頭確認できた。
こんなふうに樹液をなめていた。光の加減もあるかも知れないが、個体によって緑色が違うようだ。

2013年8月6日火曜日

奄美の記憶

 ここしばらく南の島への遠征は行っていなかったので、正直な所どんな蝶がいるのかわからない状態だった。そんなことだから、この蝶の名前も解らなかった。
ソテツにいっぱいいたし、この所ソテツシジミ(?)が多く発生しているという情報は聞いていたので、多分ソテツシジミだろうと思っていた。
 持って行った「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」で調べてみるとクロマダラソテツシジミであった。よく沖縄方面に行っていた20年以上昔はこんな蝶知らなかった。
全体的な印象はツバメシジミに似た感じがするということであろうか。
表の羽の感じもツバメシジミっぽい。メスが青いところが狭くなるというのも似ている。ちなみに写真はオスである。
 このクロマダラソテツシジミ、いたるところにたくさんいた。都心でのヤマトシジミのようであった。

2013年8月4日日曜日

カワラハンミョウ

 ずっと採りたいと思っていたカワラハンミョウ。今回採りに行く機会を作ってとある海岸に家族で行って来た。
 昨日行って来たのだが、最初に状況偵察に行った際に2頭確認。しかし、ネットを持って出直すと全く見ることができず。結局昨日はヌルってしまった。
 リベンジに今日同じ現場のちょっと離れた場所に行ってみた。そこで1頭確認。即座にネットを出し捕獲した。結局今日もそれ以外の個体は確認できず、生態写真は撮れずじまいだった。
 写真は自宅で瓶に入れて撮影したもの。
カワラハンミョウの特徴はなんといってもその斑紋。ルイスハンミョウも変な感じだが(実物は見たことなし)カワラハンミョウも他のハンミョウとはだいぶ変わっている。
このガラだが、砂地に貝殻の交じる海岸だと目立ちにくいのかもしれない。
しかしハンミョウ類はどの種でも悪魔のような顔をしている。これが良いのではあるが…
 カワラハンミョウは分布が局地的ではあるが、いるところには個体数が多いと言うようなことをどこかで読んだ気がするが、当該地では個体数は少なかった気がする。