2013年9月30日月曜日

金の刺

 先日ツマグロヒョウモンと思われる蛹を見つけた。

 反対側に傷があり、これが元と思われるが死んでしまった。
 タテハチョウの蛹には刺を持つものが多く、それに金色にメッキを施しているような種がいる。
 この蛹もそうである。

 背中側から見るとこのように刺は2列に並んでいる。

 よく見ると刺の先端は黒い。残念なのは写真では金色が上手く出ないこと。実物はとても綺麗なのだが…

林の中の蛾

 雑木林にはまだスズメバチがいるか確かめるため、樹液の出ているコナラに行ってみた。オオスズメバチはまだ3頭ほどいたが、あるガが多く見つかった。

画面のほぼ中央にとまっているのがおわかりいただけるだろうか?

正体はこれ。「コシロシタバ」である。成虫は7月ころから見ているが、全く見られない時もある。今年は昨年に比べて数が多いように感じる。

上翅中央の白斑が綺麗である。昼間はこのようにコナラやクヌギの幹にとまっているので、全く上手い保護色になっている。
 ギザギザに入っている黒い線も樹皮の裂け目に似ていて、上手いカラーリングである。
 後翅は黒地に白い扇型の円弧の様な模様が入っていてこれも美しいのだが、残念ながらこの状態では見ることができない。
 この蛾の仲間は「カトカラ」と呼ばれて後翅には黒地に黄色やピンク色の模様が入り美しいことからファンが多くいる種類で、自分のようにきれいな昆虫はとりあえず採ってみたい人には要注意グループである。

2013年9月23日月曜日

丘陵地にて

 先週とある都内の丘陵地に行った。最近都内ではツマグロヒョウモンがどこでも普通に見られるようになったが、ちょっと違うヒョウモンがいた。
随分擦れてはしまっているが、ミドリヒョウモンである。都内でミドリヒョウモンを見るのは久し振りだ。
前翅の模様からオスであることがわかる。ヒョウモン類は秋になると都内でも見られるようになるが、どこらへんまで下りてくるのだろうか。

ヒガンバナにはクロアゲハが来ていた。比較的きれいな個体で、もう少しの間見ることができるのかな。
 もうすっかり秋の景色である。

無事に

 先日土から出てしまって前蛹になったクロメンガタは無事に蛹になった。前蛹の期間は2日程度だった。
 さて、このクロメンガタ、成虫になるのはいつなのだろうか。蛹で越冬とする文献も多く見られるが、実のところは生態は不明な部分が多いようである。関東近辺は本来の分布域ではないから、わからないのも当たり前といえば当たりまえか。

2013年9月18日水曜日

一体?

 先日書いたクロメンガタスズメの幼虫だが、15日には水槽の土中に潜り蛹室を作ったようだった。ところが今朝水槽を覗いてみると幼虫が土から出ていた。朝と昼では身体の向きが変わっているので、生きてはいるようだが…
身体自体も縮んでおり、蛹に近い形にはなっている。一体この後どうなるのだろう?ちゃんと蛹になるのだろうか?

今ちょっと触ってみたらすごい勢いで身体をくねらせた。動きはもう既に蛹である。生きていた。

 台風18号が通りすぎてから空気が入れ替わったかのように乾燥している。今日アキアカネが降りてきたのを確認した。

2013年9月15日日曜日

勇者?

 昨日、ボロボロになったルリタテハを見た。
この季節なのにまるで越冬個体のようである。もう黒い色のところだけしか残っておらず、ルリタテハではなくなってしまっている…
 でも、ここまで生き抜いてきていると思うと「歴戦の勇者」と言う感じである。まだまだ頑張って欲しいなぁ。

デカイ!

 同僚からクロメンガタスズメの幼虫を頂いた。この蛾は映画「羊たちの沈黙」に出ててくるヨーロッパメンガタスズメの仲間である。この幼虫がやたらデカイ!
手にのせるとこんな感じ。ゆうに10cmを超えている。色彩も緑型で蛍光グリーンのようで美しい。
もうすぐ蛹になると思うが一応餌にワルナスビを与えている。
昨日野外では褐色型のものも見られた。
 本来南方系の種類だがこんなにたくさんいるとは… やはり気候が変わってきているのだろうか?

2013年9月14日土曜日

くま

 一昨日の夜は久しぶりに蒸し暑かった。勤務先の事務所を出ると玄関先にはゴモクムシの仲間がたくさん来ていた。これはほかに何かいるだろうな、と探しているといたのはこれ。

 特徴は触角の途中が白いこと。

 同僚になにか聞いてみるとクマスズムシと教えてくれた。スズムシよりちょっとずんぐりしているところがクマなのだろうか?

 何匹か明かりを求めてやってきていた。結構羽ばたいて飛ぶのには驚かされた。よく見ると身近にもいろいろな虫がいるものだ。

2013年9月11日水曜日

力持ち?

 昨日行った現場にカメムシが沢山いる場所があった。特に多かったのがコイツ。
ヒゲナガカメムシであろうか?面白かったのは前足が異常に太いこと。いかにも力持ちっ!と行った感じである。ナガカメムシの仲間はこの手の前足が多いようである。こんなのを見るとついついカメムシにも興味を持ってしまう。

 別の場所でハラビロカマキリを見た。ちょっと前まで幼虫だったのにもう成虫になっていた。今年はいろいろな昆虫で成虫を見る時期が早かったが、今になってもその傾向は変わっていないのだろうか。
逆光で撮影したので翅が透けている。翅脈がクロスしているように見えて中々綺麗である。

秋近し

 ここ数日夜は涼しく、過ごしやすくなってきた。やっと秋が来たということか。
 一昨日行った丘陵でも秋の気配が感じられた。
ミズヒキについていたツクツクボウシの抜け殻。ツクツクの抜け殻が増えてくると夏も終わりだな、という気がする。
 子供の頃は8月中旬になるとツクツクボウシの鳴き声がし始めた気がするが、最近は8月の初旬に聞くことが増えてきたような気がする。
これは秋のトンボではないのだけれど、色づきが始まったかな、と言う感じのコノシメトンボ。オスだともっと赤くなって綺麗になるんだけれどもなぁ。ノシメトンボ、コノシメトンボ、リスアカネ、マユタテアカネなどは羽の先に色がつくが、いつも現場で見分け方を思い出せない。
おまけ
 切り株の上にニホントカゲが二匹いた。両方とも成体のようである。つがいだろうか?右の個体のほうが身体が太くメスだろうか。複数の固体を同時に見ることがあまりないので、ちょっと得した気分になった。

2013年9月5日木曜日

シミ

 今日は雨が降っている。しかも昨夜から結構な量が降っている感じで、時折雷も激しく鳴っている。
 ニュースでは昨日の名古屋市の大雨や、埼玉県の竜巻のことを伝えている。この頃子供の頃には経験していない気象が頻発している気がする。人為による地球温暖化は全く信じないが、気候は変化しているようだ。
 地球はこのような気候変動を何度も繰り返しているようだが、その間子孫を残し続け、自らの姿はかえない昆虫がいる。最近我が家にちょくちょく現れるコイツである。
頭部が丸いことからヤマトシミではないかと思う。今年2匹ほど捕まえてみたが、死ぬと身体が縮んでしまい、標本にならない。
 高温多湿な環境を好むようで、今年よく見るのは気候のせいだろうか?

2013年9月3日火曜日

近所

 今日はこれまで気になっていた近所の公園などに行ってきた。隣の駅に行く途中にある公園は、今までそばは通っていたが、行ったことはなかった。暑い夏空にサルスベリがきれいな花を咲かせていた。
行ったときは昼前で、昆虫にとってはいい時間であったがアブラゼミが見られただけだった。翅の先が傷んでおりもう寿命近くか…
通勤の時、隣の駅からいつも見える森に行ってみた。森自体は私有地で、中に入ることはできなかったが外周部ではアカボシゴマダラが産卵していた。外来種であるので、ちょっと複雑な気持ちだ。
それからちょっと行くと林の中ではアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシが大合唱をしていた。ミンミンゼミ、昨日は出掛けて行っても見られなかったのになぁ…
道は斜面を削って作ってようで、崖地が見られる。よく調べればゴミムシなどが採れるのだろうか。
更に行くと公園があった。この公園は以前子供が通っていた保育園のお祭りが行われていた場所だった。こんなところにあったのかと、と今更確認した。虫は少なかったが、ウラナミシジミが吸水に来ていた。ウラナミシジミは自分の中では秋の蝶である。少しずつ季節は移ってきているようだ。

2013年9月2日月曜日

久し振りに

 今日久しぶりに都県境に行ってきた。もう3年以上行っていない。第一目的はミンミンゼミだった。これまでミンミンゼミが多かった場所に行ってみると、どうしたわけか1匹もいなかった。抜け殻すらない。この場所は生息に適さなくなってしまったのだろうか…
 奥に進んで、例年樹液の出るクヌギを見てみた。もう酒場も終わりの時期なのだろうか?モンスズメバチとノコギリクワガタがそれぞれ1匹ずついるだけだった。
このノコギリクワガタは小さめのやつで、大顎が小さいタイプ。
 更に進むとセンチコガネに出会った。紫色がとても綺麗な個体だったが、フラッシュを焚いたら全然違う色になってしまった。
更に進むとアオオサムシがなにか餌の取り合いをしていた。これもフラッシュを焚いたら色彩がおかしくなってしまった。今のカメラでは限界がありすぎるなぁ…
花は何種類か咲いていたが、チョウは少なかった。一番多かったのがこのダイミョウセセリだった。
その他じっくり写真がとれたのはウラギンシジミだった。オレンジの紋がきれいなオスである。
これまでハンミョウがよく見られた場所に行こうと思ったが、立入禁止となっていた。しかし、昔あまり見られなかった歩道にいくつかの個体が来ており、ホッとした。