今日は大学生の時に卒論の調査に行っていたフィールドに行ってきた。
卒業後も何度か行ったが、それからもう20年以上が経っていると思う。
公園化されてからは全く行ったことがなく、周辺の団地が建て替えられたことも知らず、駅に降り立ってからほぼ浦島太郎状態であった。
谷津田の脇の道を歩いてみたが、記憶が明らかにずれている。
「確かここはこうだったのだが…」と思いながら歩いても、まるで別の場所を歩いているようだ。
それでも、芽が吹いたばかりのコナラなどを見ながら歩いてみた。
コナラは芽が吹いてすぐだと葉に銀色の毛をまとっていて、それがなんとも言えない色合い。
今日のお目当てはモモブトカミキリモドキ。
タンポポの花はたくさん咲いているのだが、一向に見当たらない。
時期は間違っていないはずなのだが…
やっと一匹見つけた。
しかし、残念ながら後ろ脚の腿の細いメス。
探しに探したが、確認できたのはこの一匹のみ。
この他ヒメアカタテハがきれいな姿を見せてくれた。
越冬後なのにとても綺麗な姿だった。
しばらく歩くと、今度はアカタテハ。
こちらはだいぶ翅が傷んでいた。
園内を結構歩いたが、モモブトカミキリモドキはそれ以降全く見られなかった。
それにしてもだいぶ景色が変わっていた。
昔はなかった池などがあり、それはそれで生き物にはいいことなのだろうけれども、どうもしっくり来ない。
ちょっと悔しいので近傍の公園区域から外れた谷戸に行ってみた。
そこにも在来種と思われるタンポポがたくさん咲いており、ツマキチョウがせわしく羽ばたきながら産卵していた。
羽化したてのきれいなツバメシジミのメスやベニシジミも見られた。
そして、いた、いた!モモブトカミキリモドキのオス!
この場所ではオス、メス共に見ることができたが、公園化された区域では見られず、民地ではよく見られるのはどうしてなのだろう?
何か皮肉なようなものを感じてしまった。