東京あたりでは夏にどこからともなくやって来て、どんどん数が増えて秋にいなくなってしまうトンボ。
漢字にすると「薄翅黄蜻蛉」になるのだろうか。
ひ弱な感じのするトンボであることは間違いない。
このトンボはよく母方の田舎で見ていた。
自分の住んでいた千葉県では余り見ることはなく、夏休みに母方の田舎に行くと河原の近くの空き地に沢山飛んでいた。
アキアカネなどを見慣れている自分にとって、茶色と薄い灰色の組み合わせの色調は違和感があり、ちょっと手荒に扱うと潰れてしまう身体のこのトンボは好きではなかった。
田舎で父にこのトンボの名前を聞くと、「ウスバキトンボだけど、このトンボはお彼岸の頃にやってくる。ご先祖様と帰ってくるから「精霊蜻蛉」と言うんだよ。」と教えてくれた。
そんな話を聞いてますます捕まえる気がなくなったトンボである。
昼間は殆どの時間飛び回っているが、夕方になるとこのように群れてとまっているのも変な習性である。
0 件のコメント:
コメントを投稿